Digiface AVB
在庫僅少
製品概要
RMEが示すネットワーク・オーディオの新たなスタンダード
Digiface AVBは、高い利便性と拡張性で注目されているオーディオ・ネットワーク技術「AVB」に対応し、最大256チャンネルものオーディオ・データを取り扱い、コンピューターとAVBネットワークの橋渡しを行います。
コンピューターとの接続はUSB 3.0を使用し、RMEのドライバー技術による低レイテンシーと安定性はそのままに、192kHzのサンプリング周波数で最大128チャンネルもの信号をAVBネットワークに転送・受信が可能です。また、2〜32チャンネルの単位でチャンネル・ストリームを管理できます。
TotalMix FXとAVDECCコントローラー・ソフトウェアを用いて自由にミキシング/ルーティングが行えるコンパクトなオーディオ・インターフェイスです。また、AVBデバイス間とそれらのマネージメントにおける互換性が保証されるプロトコル「MILAN」にも対応します。
小さな筐体にはヘッドフォン出力端子を搭載し、高品質のヘッドフォン・モニタリングが可能なモバイルAVBオーディオ・インターフェイスであるDigiface AVBは、AVBプロトコル・スタックを使用したオーディオ・データの伝送管理を、MacおよびWindows双方のコンピューターに対応する製品となります。
AVBの優位性
「AVB」(Audio Video Bridging)とは、IEEE(米国電気電子技術者協会)により策定された「Ethernet経由で映像や音楽を伝送するための規格」であり、その高い利便性と拡張性で期待されているオーディオ・ネットワーク技術です。
AVBおよびMILANデバイス(スイッチを含む)は、IEEE802ネットワーク上でgPTP(generalized precision time protocol)と呼ばれるPTP標準のサブセットを使用することで、極めて正確な時間情報を共有します。
これにより送信デバイスは、各オーディオ・サンプルが受信側で再生されるタイミングを指定することができます。送信時に時間オフセットが各サンプルに付与され伝送されることで、受信側は最終的な発音タイミングを把握することができ、受信したナノセカンド精度のタイムスタンプを元に発音を行います。これにより精度が極めて高く且つレイテンシーの少ないネットワーク伝送を実現しています。
MILAN対応
MILANはデバイス・メディアとデバイス・マネージメントの両レイヤーにおける相互運用が保証されるプロトコルです。MILAN製品はすなわちAVB製品でもありますが、すべてのAVB製品がMILAN製品ではありません。実装のするためには、MILANの厳しい要件に適合するようにチェック/調整が行われる必要があります。
RMEはMILAN実装にあたり、既存のAVB製品をアップデートし必要な機能を追加しています。たとえば8チャンネル・ストリームにおける高効率32ビットAAFオーディオ・フォーマットのサポートなどがこれにあたります。スイッチに関しては、AVB対応製品であればMILANでもそのまま使用できます。
MILANでは異なるAVB機器間の互換性が保証されるため、対応機器間で簡潔なセットアップが可能になります。
AVBネットワークのレイテンシー
AVBおよびMILANデバイス(スイッチを含む)は、IEEE802ネットワーク上でgPTP(generalized precision time protocol)と呼ばれるPTP標準のサブセットを使用することで、極めて正確な時間情報を共有します。
これにより送信デバイス(トーカー)は、各オーディオ・サンプルが受信側(リスナー)で再生されるタイミングを指定することができます。送信時に時間オフセットが各サンプルに付与され伝送されることで、受信側は最終的な発音タイミングを把握することができ、受信したタイムスタンプを元に発音を行います。ナノセカンド精度のこのタイムスタンプは、「プレゼンテーション・タイム」と呼ばれます。48 kHzのシングル・サンプルは20800ナノセカンド以上の長さになります。
AVBクロックの優位性
AVB/MILANでは、プレゼンテーション・タイムが付与されたストリームが伝送され、すべてのデバイスがgPTPを使用します。これにより伝送先でのオーディオ再生の精度がDanteやRavennaなどIPベースのネットワークに比べ遙かに優れているのもAVB/MILANの特徴です。ネットワーク内の他のトラフィックとは完全に独立しているため、IPトラフィックとの混在も問題ありません。
AVBストリームは現在時刻だけでなく、もちろんワード・クロックなどのメディア・クロック信号も伝送します。メディア・クロックはMADI同様、受信ストリームから簡単に取り出すことが可能です。AVB/MILANネットワークでは、同じタイム・ドメインの複数のメディア・クロックをネットワーク内で混在させることも可能です。たとえば、わずかな周波数偏差や位相オフセットを持つ複数の96 kHzマスター・クロックを同じスイッチを経由させ、ストリーム用と再生用に個別に使用することもできます。
コントローラー
AVBでは、AVDECCと呼ばれるオープンな制御プロトコルがIEEE1722.1で策定されているため、各AVBデバイスにDante Controllerと同じ機能が実装されていることになります。つまりユーザーはウェブ・インターフェイスや機器のダイアログでDante Controllerと同様の設定が行えるのです。
RMEは、全てのユーザーが直感的にAVB機器を操作できるために、WindowsまたはMac OSでに対応するコントローラー・ソフトウェアを提供しています。
TotalMix FXとTotalMix Remote
TotalMixデジタル・ミキサー
Digiface AVBは、他のRMEオーディオ・インターフェイスと同様に、すべての入力および再生チャンネルを同時にすべてのハードウェア出力へ事実上無制限にミキシング/ルーティング強力なデジタル・リアルタイム・ミキサーTotalMix FXを使用することができます。TotalMix FXには、Talkback、メイン出力とヘッドフォン出力、フェーダー・グループ、ミュート・グループを備えるコントロール・ルーム・セクションがあり、MackieやOSCプロトコル、その他様々な方法でリモート・コントロールが可能です。
* Digiface AVBはDSPを用いたFX機能には非対応です。
TotalMix Remote
TotalMix Remoteを使った、iPad、Windows、Macからのリモート・コントロールにも対応。TotalMix Remoteの設定は、TotalMix FXが動作しているホストのIPアドレスを入力するだけで完了し、自宅スタジオから大型ライブ会場まで、様々な場面でTotalMixをコントロール*できます。
* TotalMix FXを動かすコンピューターと、TotalMix Remoteを動かすコンピューターまたはiPadが、同一のネットワークに接続している必要があります。
主な特徴
WDM、ASIOドライバーサポート
48 kHz 24bit 128チャンネルの録音/再生、128チャンネルI/O
96 kHz 24bit 64チャンネルの録音/再生、128チャンネルI/O
192 kHz 24bit 32チャンネルの録音/再生、60チャンネルI/O
バッファー・サイズ/レイテンシー設定:32~8192サンプルから選択可能
100 Mbit/s対応Gigabitイーサネット・ポート搭載
送出ネットワーク・レイテンシーを設定可能:0.3125 ms~2 ms
クロック・モード:スレーブ、マスター
TotalMix:レイテンシーの無いサブミックスと完璧なASIOダイレクト・モニタリング
TotalMix:内部処理46ビットの4096チャンネル・ミキサー
サブミックス出力も可能な独立アナログ/ライン・ヘッドフォン出力
DIGICheck DSP:ハードウェア・ベースのレベル・メーター、Peak/RMS計測
USBエラー解析
既存のAVB機器への高い互換性:MILAN対応
IEEE 802.1 BA 準拠 AVB スタック
IEEE 1722 AVTP / 1722.1 AVDECC 準拠
保証
RME製品の保証期間を通常の1年保証から3年保証へ変更させて頂き、末長くご使用頂けるようご提供させて頂きます。
*3年保証を受けるためには製品登録が必要です。
同梱物
USB 3.0 ケーブル、ケーブル補助フック、ゴム足、Digiface AVB セットアップガイド、Digiface AVB日本語ユーザーガイド、DIGICheck日本語ユーザーガイド
技術仕様
一般
電源アダプタUSBバス・パワー
アイドル時の消費電力:1.5ワット
5 Vバス・パワー動作時の電力:300 mA
アイドル時の最大消費電力:2ワット(400 mA)
寸法(WxHxD):112 x 26 x 83 mm
重量:300 g
動作温度:+5°~+50°C
相対湿度:75%以下、結露なきこと
動作環境
Windows 7 / macOS Sierra 以上
USB 2.0または3.0端子 x 1
Intel Core i3以上のCPUを搭載したコンピューター
* AVBネットワークを構築するためにはAVBに対応するスイッチング・ハブが必要です。