ボロディン&スメタナ:弦楽四重奏曲
CD
作品紹介
弦楽四重奏のしなやかで豊かなハーモニーにつつまれる喜び。
ボロディン&スメタナ、国民楽派の傑作2曲を“響”の名演で
気鋭の弦楽四重団『ストリングカルテット 響(ひびき)』の演奏による、ボロディンとスメタナという国民楽派の傑作弦楽四重奏曲集。国内外のトップオーケストラで活躍する4人は、桐朋学園大学時代を共に過ごした仲間たち。弦楽四重奏でしか成しえない豊かなハーモニーを多くの音楽ファンのもとに届けたいという想いで2004年にストリングカルテット響(ひびき)を結成。今回のアルバムは、緻密なアンサンブルと「ロシア&ボヘミア情緒」のみに拘泥することなく、純粋音楽としての楽曲の魅力を伝えてくれる、しなやかな演奏が印象的な作品に仕上がっています。
曲目
ボロディン:
1. 弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調 I Allegro moderato
2. 弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調 II Scherzo. Allegro
3. 弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調 III Notturno:Andante
4. 弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調 IV Finale:Andante Vivace
スメタナ:
5. 弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調「我が生涯より」 I Allegro vivo appassionato
6. 弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調「我が生涯より」 II Arregro moderato
7. 弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調「我が生涯より」 III Largo sostenuto
8. 弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調「我が生涯より」 IV Vivace
アーティスト・プロフィール
ストリングカルテット 響
2004年、桐朋学園大学時代を共に過ごした気心の知れた仲間たちとストリングカルテット響を結成。響とは弦楽四重奏が持つ音のハーモニー「響き」を多くのお客様と共感し、伝えることができたらと言う想いを込めて命名した。2005年、名古屋と東京にてデビューコンサートを、原田幸一郎氏プロデュースによる『JTが育てるアンサンブルシリーズ』に出演し好評を博す。
2006年から連年、岩手県宮古市にて定期コンサートに招待され、その第5回を記念して2010年にファーストアルバムをリリース。今回は10年目を記念しての第2作目のアルバムとなる。(写真左から、大宮 臨太郎、宇根 京子、亀井 綾乃、長瀬 夏嵐)
大宮 臨太郎(ヴァイオリン)
1981年生まれ。横浜市出身。辰巳明子・堀正文両氏に師事。
2000年第69回日本音楽コンクール3位。同年ミレニアム・ニュークラシックオーディション1位、併せて審査員特別賞を受賞。2001年仙台国際コンクール5位、聴衆者賞受賞。2002年メニューイン国際ヴァイオリンコンクール(フランス)2位、2003年プラハの春国際コンクールファイナリストほか国内外のコンクールにて受賞多数。桐朋学園大学4年生在学中にN響オーディションに合格、2005年毎日新聞社主催 毎日ゾリステンにてリサイタル(ピアノ清水和音 於王子ホール)、ウィーンヴィルトゥオーゾとモーツアルトのヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」を共演、2008年12月より一年間アフィニス文化財団の奨学金を得てドイツフライブルグに留学。
これまでに小澤征爾音楽塾 サイトウキネンフェスティバルの他、「紀尾井シンフォニエッタ」「響」「PACE」「ヴィルトゥオーゾカルテット」「クインテット・スペランツァ」などの室内楽メンバーとしても活躍。現在、NHK交響楽団アシスタント・コンサートマスターを務める。
宇根 京子(ヴァイオリン)
3歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校音楽科を経て、1999年3月桐朋学園大学卒業。NTT Docomoより奨学金を授与される。同大学研究科を修了後、2002年スイスへ留学し、Winterthurで研鑽を重ねる。スイス政府給費留学生として2004年、Zürcher Hochschule der Künsteのソリストディプロマを最高位で取得。1998年東京室内楽コンクール第1位。2002年パガニーニ国際音楽コンクール第6位。故M.ロストロポーヴィッチ、小澤征爾両氏らとのキャラバンコンサートツアーに参加。小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト、サイトウキネンフェスティバル松本、草津音楽祭、宮崎国際音楽祭、トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ等に参加。中村静香、小林健次、ジョルジュ・パウクの各氏に師事。
2006年4月、NHK交響楽団に入団。オーケストラのほか、ソロや様々な編成の室内楽にも積極的に参加し、活動の場を広げている。
亀井 綾乃(ヴィオラ)
桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学4年生在学中にヴィオラ科に転向。
2000年第9回日本室内楽コンクール第1位(ピアノとのデュオ)。第2回淡路島しづかホールヴィオラコンクール第3位。第6回大垣音楽祭最優秀新人賞受賞。ニューヨークのインターナショナル・セジョン・ソロイスツに客演首席として招かれるとともにアメリカ・アスペン音楽祭にてサラ・チャンと六重奏で共演。名古屋フィルハーモニー交響楽団、桐朋学園オーケストラ、田中千香士アカデミックアンサンブル、アンサンブル多摩、サイトウ・キネン若い音楽家のための勉強会にて小澤征爾指揮のオーケストラ等とソリストとして共演。
NHKクラシック倶楽部、いしかわミュージックアカデミー講師陣による室内楽演奏会、サントリーホール「レインボー21」、小澤征爾音楽塾、倉敷音楽祭、ドレスデン音楽祭、ザルツブルク音楽祭などに出演すると共に国内外のオーケストラで客演首席奏者を務める。
トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ、紀尾井シンフォニエッタ東京(シーズン)、ストリングカルテット響、IBUKI Streichquartett、Quintette Pente Tria、Cyprian Ensembleメンバー。
ヴァイオリンを堀正文、山口裕之、漆原啓子、水野佐知香の各氏に、ヴィオラを岡田伸夫、ヴォルフラム・クリストの各氏に師事。2011年より南西ドイツ放送交響楽団バーデン=バーデン&フライブルクヴィオラ奏者。
長瀬 夏嵐(チェロ)
14歳よりシドニーセントアンドリュースカセドラル学校に音楽奨学生として留学。長野アスペン音楽祭、キジアーナ音楽院にてディプロマ、奨学金を獲得。霧島国際音楽祭にて特別奨励賞、特別優秀演奏賞を受賞。全日本ビバホールチェロコンクール上位入賞。2002、2005年2度にわたり小澤征爾、故M・ロストロポーヴィッチ両氏らとキャラバンコンサートツアーに参加。2007年モスクワ、クレムリンで行われた故ロストロポーヴィッチ氏の80歳記念式典に出席。桐朋学園大学ソリストディプロマコースを経て、2005年より群馬交響楽団チェロ奏者。これまでに長瀬冬嵐、毛利伯郎、室内楽を原田幸一郎、加藤知子、練木繁夫の各氏に師事。
エンジニア・プロフィール
長江 和哉
1996年名古屋芸術大学音楽学部声楽科卒業後、録音スタジオ勤務、番組制作会社勤務等を経て、2000年に録音制作会社を設立。2006年より名古屋芸術大学音楽学部音楽文化創造学科 専任講師、2014年より准教授。
2012年4月から1年間、名古屋芸術大学海外研究員としてドイツ・ベルリンに滞在し、1949年からドイツの音楽大学で始まったトーンマイスターと呼ばれる、レコーディングプロデューサーとバランスエンジニアの両方の能力を持ったスペシャリストを養成する教育について研究調査し、現地のトーンマイスターとも交流を持ちながら、オーケストラから室内楽までの数々の録音に参加した。RME Premium Recordings第一作となる「飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ コンサート2013」にて第21回日本プロ音楽録音賞最優秀賞(2chノンパッケージ部門)を受賞。